【9】日本・世界の思想・宗教の今後
今は、大きな時代の変化の時が始まりつつあるように思います。
政治も、新興勢力が現れて再編される様相ですが、宗教界も同様ではないでしょうか。
昨年あたりから、20世紀後半に、注目を集めた宗教のカリスマが他界したりと、大きな変化を迎えているように思います。
サイババ、ウサマ・ビンラディン、文鮮明が過去の人となりました。
そして、麻原彰晃もその後に続き(2018年刑死)、他の20世紀の新宗教の中心人物も、人生の終末を迎えつつある人が少なくありません。
それにともない、少なからぬ宗教団体が、大きな岐路・変化を迎えていると思います。
アレフ(旧オウム真理教)は法的責任を追及されて解体に向かい、オウムと同じように選挙に出て惨敗し、教祖が妻との離婚を始めとする訴訟問題を抱え込んだK教団も大きな岐路にあるようです。教祖が高齢となった巨大教団Sもそうではないでしょうか。
こうした20世紀の宗教は、特定の人物を神の化身として絶対視する傾向が強いものでした。
それは、外部社会の客観的な視点から見れば、盲信とか、カルトに映るでしょう。
科学合理的な精神からは、受け入れることができませんし、度々反社会的になります。
しかし、その一方で、経済的な拡大と競争の勝利ばかりを重視する価値観は、多くの人にとって心身が安らぐものではなくなっています。
特に日本では、長期の経済的な低迷や市場原理主義の導入もあって、ストレス、鬱、自殺、いじめなどの問題が、相当に増大しています。
物質的に豊かな社会の中で、心の苦しみは、かつてなく蔓延しているようにも思います。
その問題の緩和のためには、現状への不満と奪い合い、拡大と勝利ではなく、感謝と分かち合いの精神、そして、万人の尊重と一体感の重視が、今後重要になると思います。
そして、その実現のためには、「宗教」というものを抜本的に超えた、「新しい精神的な智恵の学びの場」が必要であると思います。
ひかりの輪は、オウム真理教の手痛い教訓を活かし、過去の贖罪としても、21世紀の社会のためにも、それを創造していきたいと思います。