【4】「感謝・尊重・愛の教え(三悟の教え)」とは
●感謝と尊重と愛の重要性
前に述べた通り、輪の思想に基づいて、ひかりの輪では、感謝・尊重・愛の三つの心を深める実践が、心の幸福にとって、非常に重要だと考えています。
先ほどは、「感謝と分かち合いによる幸福」と言いましたが、それを完全に表現すると、「感謝と尊重と愛」の三つです。
この教えは深いのですが、その一端を説明すると、まず、「感謝」の重要性は、果てしなく欲求すると、さまざまな苦しみが生じるので、努めて、今ある恵みなどに気づいて「感謝」することが、心を幸福・豊かにする上で非常に重要です。
次に、「尊重」ですが、人と人を優劣で二分化すると、慢心や卑屈・妬みといった問題・苦しみが生じるので、自と他の万人・万物を平等に尊重することが重要です。
最後に、「愛」については、ここでの「愛」には、多少特別な意味があります。
それは、自と他(の幸福)が別々のものだと考えると、自己中心的になって不幸になるので、自と他が繋がっている、一体であると気づいて、万人・万物を愛することです。
すなわち、他者と自分が一体だと見て愛する、自と他を一体として愛することです。
●三つ悟りのための教え
ひかりの輪では、この感謝・尊重・愛の三つの教えを「三つの悟りの心の教え(三悟の教え)」と呼んでいます。
そして、この感謝・尊重・愛の教えを突き詰めて考えていくと、最終的に、「万物に感謝する」、「万物を尊重する」、「万物を愛する」という考え方が、真の幸福をもたらすことがわかります。
これは、直ちにはわかりにくいと思いますが、それはわかりにくくて当然ですから、心配しないでください。
というのは、これは、心の完成者である仏陀の境地の状態を表しているからです。しかし、よく考えていくと、この考え方・教えの正しさと重要性がわかります。
しかし、その詳細は、ここでは書ききれませんから、ご関心があれば、HPに掲示している特別教本をご覧ください。ないしは、ひかりの輪の各支部教室の指導員にお尋ねください。
そして、前にも述べましたが、最初からこれらを信じる必要は全くありません。
いえ、最初から信じてはいけません。
皆さんが、自分でよく考えて、むしろ疑問を持って、よく考え、納得したならば、受け入れればいいだけです。
●三悟心経
そして、この考え方をスムーズに身につけるために、ひかりの輪では、一つの工夫をしました。
それは、この考え方をわかりやすい言葉で現したごく短いお経を作って、それを唱えることで、身につけやすくしたのです。
それを「三悟心経(さんごしんぎょう)」と呼んでいます。
この三悟心経とは、「三つの悟りの心の教え」といった意味です。この名前は、仏教の有名な経典である般若心経(般若経の中心の教えという意味)に習ったものです。それは、ごく簡単なお経で、次の通りです。
「万物恩恵、万物感謝
万物神仏、万物尊重
万物一体、万物愛和」
その意味も読んで字の如くで、
「万物を恩恵と見て、万物に感謝する
万物を神仏の現れと見て、万物を尊重する
万物を一体と見て、万物を愛する」
そして、この三悟心経の詳しい意味合い、そして、唱えるときのやり方、さらには、
唱えながら行なう瞑想の学習・実践の仕方などについては、やはり特別教本を見てください。
●ひかりの輪は、仏教信仰を義務づけていない
なお、ここで、「三悟」とか、「三悟心経」、「般若心経」といった仏教の用語が出てきましたが、ひかりの輪は、仏教的な思想を取り入れてはいますが、仏陀を信じないといけない団体ではありません。
単に日本が仏教国であり、仏教文化が浸透しているので、教えのネーミングに、仏教的な表現を用いている場合が少なくないだけです。
ひかりの輪の思想自体は、貴方に、仏陀・仏教への信仰があろうとなかろうと、その効果に全く違いはありません。
理性によって合理的に考えて、教えが正しいと納得できたら、それを日常の生活に活かしたり、修習したりすることで体得していただければよいのです。