【5】「心を変える四つの学習と実践」
どのような心の持ち方が望ましいかはわかっても、心は、自分の意志で自由に変えることができないのが問題です。
仏教やヨーガは、その発祥以来、この問題に取り組んできました。
そもそも、「ヨーガ」という言葉の元の意味が、体操ではなく、(否定的な)心の働きを止滅することを意味するくらいです。最近では、心理学の心理療法もそうかもしれません。
そこで、ひかりの輪では、心をよい方向に変えていくために、四つの学習・実践があるとしています。
それは、心を直接的に変えることができなくても、心が連動しているものを変えることで、結果として心を変えるのです。
●ものの考え方・思想を学ぶ(教学)
第一に、ものの考え方です。
考え方は絶えず、心の状態と連動しています。
前向きな考え方をすれば、心は明るくなり、後ろ向きな考え方をすれば、暗くなります。
よって、どのような考え方が、心を明るくするのかを学び、それをなるべく訓練=修習することが重要です。
宗教的な言葉を使えば、これは「教学」ということになります。
なお、この際も、主体性・自立心を持って学ぶことが大切です。
どんな考え方、教えに関しても、自分でよく吟味し、納得した上で、実践してください。
「誰かが言っているから、やろう」というのではなく、自分で納得する必要があります。
教学には、
① 単に学んだだけの知識の段階、
② 論理的に十分に理解できた段階(推理智)
③ 教えを体得・体感した状態(直感智)の段階
があります。
③の体得の前には、十分な理解が必要です。
●日常の言動の改善(善行・功徳)
第二に、日常の言動です。
日常の言動も、心の状態と連動しています。
ですから、考え方が正しくなっても、言動が正されなければ、心は十分には変わりません。
よって、例えば、「感謝・尊重・愛」といった三悟の教えを学んだならば、日常生活において、それに基づいた言動をするように、自分なりに努めることが重要です。
また、各宗教が説く戒律の中には、心が悪い方向に向かわず、良い方向に向くように、日々の言動の基本を規定したものがあります。
各宗教で戒律は異なり、解釈も人によって異なりますが、共通する戒律には、人の心・体・人間関係・環境を良い方向に導くものが少なくなく、ひかりの輪では、不要な殺生をしない、盗みをしない、邪淫をしないといった、仏教の十戒などを参考にしています。
こうした戒律を全て、盲信する必要はありませんが、自分なりに、その意味合い・重要性が理解できたならば、なるべく実践した方がよいでしょう。
なお、こうして、日々の生活で、良い心や言動を積み重ねることを、仏教で「功徳」を積むと言います。
●身体を整える(行法)
第三に、人の身体は、心と密接に連動しています。
正確に言えば、体には目に見えないエネルギーの流れ=「気」があり、それが「気持ち」と連動しています。
「気」は、肉体とも連動し、「気」に問題がある場所が、「病気」になるとされます。
こうして、心と気と体に繋がりがあるので、逆に、体を整えて、気の流れ、心を整えることができます。
これを実践するのが、「行法」と呼ばれているものです。
例えば、ヨーガの体操や呼吸法や仙道の気功は、体の側面から、心を整えます。
さまざまなものがありますが、ひかりの輪では、研究の結果として、「数種類のタイプのヨーガ行法」と、「流体循環気功」を提供しており、詳細がHPの「ヨーガ・気功」の部分に、掲示されています。
行法は多種多様で、他にも、
① 心身に良い影響がある座法を組む、
② 心身を浄化する言葉を唱える、
③ 心身に良いイメージ・観想をする(例えば神仏の姿形など)
といったものがあり、これらを組み合わせた瞑想行法があります。
また、瞑想状態をさらに改善するために、五感から良い刺激を取り入れることが有効です。
そのためには、
① 仏像・仏画・自然などの視覚的なシンボル、
② 仏教法具などが奏でる神聖な音、
③ 瞑想用の特別なお香、
③ 瞑想に良い特別な飲み物(ハーブティー)、
⑤ 身につける仏教の法具などのさまざまな「ヒーリングツール」を活用しています。
●環境を整える(聖地巡りなど)
最後に、心と体に大きな影響を与えるのが、それを取り巻く環境です。良い環境は、良い心の状態を作る大きな手助けとなります。
ひかりの輪では、
①自宅・自室をよく掃除して(精神的な側面や気の流れといったものも)浄化すること、
②団体の教室に通うこと、
③自然の聖地を巡ること
などを説明しています。
この中の聖地巡りについては、HPの「聖地めぐり」の部分をご覧下さい。
また、このひかりの輪の四つの学習・実践(思想の学習・日常の言動の改善・身体行法や瞑想法・環境の改善)については、より詳しい説明が、代表の講話にありますので、それをご覧ください。