瞑想法
ひかりの輪で行っている瞑想法のコーナーです。仏教的瞑想法、瞑想用の聖音・お香・音楽などをご紹介。

瞑想法の教本のご紹介

日常生活の中でのヨーガ行法や歩行瞑想

以下にご紹介のテキストは、「2018~19年 年末年始セミナー特別教本 『 心の制御による真の幸福の道 三宝と慈悲の生きる力』」第4章として収録されているものです。

教本全体にご関心のある方はこちらをご参照ください。


1.夜、就寝前に心身をリラックスさせる重要性

最近は、ストレス社会といわれるように、さまざまな精神的な緊張が強く、またデスクワーク・パソコンワークなどのために姿勢も前かがみになっており、上半身を中心に体全体の筋肉が緊張しており、血流も悪く肩こりなどに悩む人も少なくない。また呼吸も浅い。

そして、そのままの緊張状態で寝ると、睡眠中も筋肉の緊張が続くが、それは睡眠による心身の休息・疲労回復にマイナスであるだけでなく、夢の内容を含めた意識状態にまで悪影響を及ぼす可能性がある。

例えば、恐怖を含んだ悪夢を見るとか、起きてみると、腕に力が入っていたり、拳を固く握っていたりすることに気づく人が少なからずいる。

よって、夜、就寝前に適切な行法などを行って、心身をリラックスさせることは、睡眠の質を高めるために非常に効果的である。


2.アーサナの効果:筋肉の弛緩

まず、アーサナ(ヨーガ体操・体位法)は、全身の筋肉を弛緩させるために役立つ。時間がなければ、デスクワークが多い人であれば、特に緊張しやすい肩・首・腕などの上半身のアーサナだけでもやるとよいのではないだろうか。

実際に、参考資料(後記)の身体心理学における実験結果からも、筋肉を弛緩させた方が、①不安、ストレスの程度が下がり、リラクゼーションの程度が上がり、ストレスの指標であるコルチゾールの値が改善し、心理的な緊張を下げること、②心拍数が低下し、疲労回復に役立ち、さらに、免疫力の指標である免疫グロブリンの値が改善するなど、健康上の効果があること、③恐怖心を弱めることができるという実験結果があることがわかっている。

なお、具体的なアーサナのやり方については、『ヨーガ・気功教本』やヨーガ行法のDVD『ヨーガ基礎編 改訂版』を参照されたい。


3.プラーナーヤーマの効果

また、プラーナーヤーマによって、腹式呼吸による深く長い呼吸を行えば、身体心理学の実験結果からしても、①血圧・心拍数が低下し、弛緩を促進する副交感神経を優位にして生理的な安定をもたらすこと、②ストレスの指標である呼気終末二酸化炭素の値が改善すること、③落ち着いた気分、くつろいだ気分になり、リラックス効果がもたらされること、④怒りやすい、焦りやすく落ち着かないという性格の人たち(タイプA)に効果があることがわかっている。

なお、腹式呼吸は、神経叢が集まっていて「第2の脳」ともいわれる腹部の運動になり、その部分の血流を改善して精神的な安定をもたらすともいわれている。加えて、プラーナーヤーマは、ヨーガの霊的科学においては、気道の浄化と気の強化に役立ち、そのために、精神の安定とエネルギーの改善に役立つ。

なお、具体的なプラーナーヤーマのやり方については、『ヨーガ・気功教本』、テーマ別教本第1集『ヨーガの思想と実践』などを参照されたい。


4.入浴の効果

入浴も、筋肉の弛緩・血流の改善に役立つ。最近は湯船に入らず、シャワーで汗を流すだけで済ませる人も多いが、時間があれば、しっかり湯船に入りたいところである。

なお、湯船に入る時には、温泉場でよくいわれるように、入る前にかけ湯とかぶり湯をするのが理想だろう。かけ湯は、いきなり入浴せずに、手足などの心臓から遠い部分からお湯をかけることで、心臓などにいきなりの負担をかけないようにすることである。

また、かぶり湯は、頭部や首にお湯をかけることであり、脳貧血などを防ぐためのものだが(入浴中は、頭部と頭部以外の温まり方が違うことから脳貧血を起こす可能性がある)、それによって頭部も同様に温めて、その血流もよくすることができる(入浴前に髪を洗う場合は必要ないかもしれない)。

ただし、入浴によって汗をかく場合には、適切に水分等の補給が必要である。

また、諸事情で湯船につかれず、シャワーだけで済ませる場合には、体が温まり、血流が改善しやすいように、無理のない範囲で少しだけ熱めのお湯を長めに浴びながら、特に緊張している部分を中心に体の各部をマッサージするなどしてリラックスさせるとよいのではないかと思う。


5.歩行瞑想に関して

歩行瞑想も、各部の筋肉を動かしてほぐし、体を温めて血流を改善し、各種の生活習慣病などを予防する有酸素運動として健康上も望ましい効果がある。

なお、日中の野外での歩行瞑想では、日光を浴びるが、適度な日光はビタミンDを増加させて骨や歯を強くしたり、セロトニンという精神安定に役立つ物質の分泌を促進したりするが、過剰な日光は紫外線による日焼け・肌の老化・目へのダメージなどがあるので注意すべきである。朝に歩行瞑想を行うと、人間の体内時計をリセットし、生活のリズムを整える効果もあるとされ、陽の光も柔らかいので、紫外線の弊害も避けやすいだろう。


6.歩行瞑想のやり方

歩行瞑想のコツは、ヨーガの体操・呼吸法に共通する部分が多いが、以下の通りである。

①背筋を伸ばして、全身に余計な力を入れずにリラックスする。
②腹式呼吸で、大きくゆったりとしたリズミカルな呼吸をする。
③視線は、足元が危なくなければ下に落とさずに前方を見る。
④私語は慎む

そして、上級者的な実践としては、歩行瞑想をしながら、以下のいずれかの瞑想をする。

①心の中でマントラ(真言)・読経瞑想などを行う。
②法則に関する思索を行う(ただし気を取られて、歩行上の危険がないように注意する)。
③地面に足の裏面が接する部分を意識し、自分が大地と一体である感覚を持つように努める。

最後に、歩行瞑想の時間を前半と後半に分けて、以下のように行うやり方もある。

①歩行瞑想の前半は、ややスピードを上げて歩いて、体を温めて多少汗をかいて、血流と気の流れを改善し、
②その後に、ペースを落として瞑想(上記)を重視する。

これは、身体行法から入って瞑想に移行するラージャ・ヨーガの修行体系と同じである。


7.参考:登山における歩行瞑想の行い方

修験道などでは、聖山に登拝することが、その修行である。そこで、修行としての登山のやり方としては、以下の通りである。

①開始する前に柔軟体操をする。
②腹式呼吸で、大きくゆったりとした呼吸を行いながら登り、これを保つことができるように、慌てたり急いだりせずに、一定のペースを保って登る。
③全身に余計な力を入れずにリラックスする。
④私語は慎み、あれこれ考えずに雑念を排して登り、山と一体となる感覚を培う。
⑤錫(しゃく)杖(じょう)(ないしは登山用のスティック)を用いて、両足を含めて3点・3本足で体を支える。
⑥両手が自由になるように、荷物はリュックに入れて背負う。
⑦こまめに適度に水分を補給するなどして、脱水症・高山病に気を付ける。

 

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