瞑想法
ひかりの輪で行っている瞑想法のコーナーです。仏教的瞑想法、瞑想用の聖音・お香・音楽などをご紹介。

ひかりの輪の瞑想

5.マインドフルネス瞑想

ひかりの輪のマインドフルネスの思想と実践の一部を以下に公開します。

マインドフルネスは、アメリカではストレスへの対処法として大人気です。雑誌「TIME」でも特集が組まれるほどの人気です。グーグルやインテルなど、ストレス対策として社員研修のメニューに取り入れる企業が増えています。


●マインドフルネスとは?

マインドフルネスとは、注意深く今の瞬間に価値判断なく気づいている意識状態のことで、客観的に自分の動作・心を見つめている状態です。

もう少し、いくつかの観点からマインドフルネスというものを説明します。

①心を開いて、今この瞬間に十分に気づいている意識状態であるということです。
私は自分の体験していることに十分意識をもって行っていないことが多々あります。マインドフルネスとはそうではなく、今この瞬間の自分の体験を注意深く客観的に意識している状態です。そのためには判断を加えずに今という瞬間の体験と向き合うことが必要です。

②あるがままを受け入れる
次に、マインドフルネスの特徴は、今のこの瞬間のものごとをあるがままの形で見る、受け入れるということです。
私たちの心は通常、ものごとをありのままに受け取るのではなく、それに好き嫌いの色づけをして、自分の気に入るものへの欲求(愛着)と気に入らないものへの排除(嫌悪)、という「とらわれ」を生じさせます。そうではなく、そのままを受け入れ認識するようにします。

③常に初めて体験するように、予断をさしはさまないで、その瞬間を体験する。


マインドフルネスは、慢性病の疼痛の軽減のためにマサチューセッツ大学医学部名誉教授のジョン・カバットジン博士が開発しました。その後、うつ病やパニック障害、不安障害などの心理療法である認知療法に取り入れられマインドフルネス認知療法として多くの人がその効果を実感しています。

今では、認知療法だけでなくその他の心理療法の分野で広く浸透しています。

このマインドフルネス瞑想は、仏教の瞑想法であるサマタ瞑想、ヴィパッサナー瞑想や禅がもとになっています。それでは、以下にヴィパッサナー瞑想について解説します。


●ヴィパッサナー瞑想

マインドフルネスは、テーラーワーダ仏教(南伝仏教)のヴィパッサナー瞑想がもとになっています。ヴィパッサナー瞑想は、自分の瞬間瞬間の心身の状態を観察し気づいている状態です。

お釈迦さまが説かれた瞑想に則った瞑想法です。

それは四念処と言われるもので、身(体)・受(感覚)・心・法(現象)に対する観察です。

* 身念処:そのときどきの身体の状態に気づきをもって見守る
* 受念処:そのときどきの感覚に気づきをもって見守る
* 心念処:そのときどきの心の状態に気づきをもって見守る
* 法念処:現象・ものごとを気づきをもって見守る

という観察です。経典には細かく観察法が書かれています。

通常、マインドフルネスの訓練としては、四念処の身念処のはじめである「呼吸を見つめる瞑想」を行います。この呼吸を見つめる瞑想は、お釈迦さまが行った「アーナーパーナ・サティ(入出息念)」という瞑想です。


●マインドフルネスの効果
~感情・ストレスのコントロール、心に巻き込まれない自分をつくる~


1.思考・感情の脱同一化が起こる・・・自分と思考・感情を同一視しない

客観的に見つめるという意識状態によって、思考は事実とは違うことがわかってきます。また、思考は流れ去る雲のようなものであるということが実感として認識され、 その結果「単に思考に過ぎない」という捉え方になって、思考と自分を同一視することがなくなり、思考や感情を自分から話して客観的に見ることができるようになり、思考や感情に捲き込まれることがなくなります。 それによって、不安や怒りといった感情を少しずつコントロールできるようになります。


2.思考・感情の脱自動化

思考や感情は通常、自分の意思とは関係なく、自動的に生じます。それは習慣化・パターン化されたものです。その自動的な無意識的な反応に、マインドフルな意識状態は「気づく」ようになります。気づけば、自動的にならず自分でコントロールができやすくなります。つまり、自分を苦しめる習慣化された否定的な心の働きに気づき、その心に翻弄されることがなくなります。


3.リラクセーション効果によるストレス軽減

思考や感情のコントロールによってもストレスは軽減しますが、マインドフルネスによってリラクセーション効果が生じ、それによってつらい気分や感情から解き放たれる。それによって、自分の偏った認知やそれにともなった行動が修正されやすくなります。

ここで、マインドフルネスの効果についての研究をご紹介します。

ウィスコンシン大学での研究で、健康ではあるがストレスを感じている従業員を対象として企業での勤務時間にマインドフルネス瞑想を実施しその効果を検証しました。マインドフルネス瞑想をした人たちは、そうでない人たちよりも、不安や落ち込みといった感情にうまく対処でいるようになったということです。


ひかりの輪では、ヨーガを行いながらのマインドフルネス瞑想というものもあります。

アーサナ(ヨーガの体操)をしながら、体のどこにどんな感覚があるか、あるいは体がどういう状態にあるのか気づきをもって行います。また、呼吸法も呼吸に意識を向けたマインドフルネス瞑想となります。

また、より詳しくマインドフルネスについてお知りになりたい方は、以下の動画、教本をご覧ください。

動画『マインドフルネスと仏教の念の瞑想』(2017年5月4日 73min)

動画『マインドフルネス:心に翻弄されない意識~仏教との接点~』(2017年5月5日 94min)

動画『アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)』(前編)(2017年1月1日 78min)

教本『マインドフルネスと仏教の念の瞑想』

東西心理学総論教本《第3集》 『認知行動療法の系統 マインドフルネスから慈悲まで 仏教に近づく現代の心理療法』

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