オウム真理教の清算
オウム真理教時代の清算についてのコーナーです

オウムの清算

ひかりの輪とアレフの大きな違い
(2022年3月20日)

  ひかりの輪の主要スタッフは、2007年にアレフを脱会し、過去の反省に基づき、ひかりの輪として新しい道を歩み始めました。

  しかし、現在も依然として、ひかりの輪とアレフが同じオウム真理教の後継団体だという誤解がよくありますので、以下に、「ひかりの輪とアレフの違い」を、わかりやすくご説明させていただきます。

   一言で表現するなら、現在のアレフは、「盲信・狂信型の、強度なカルト宗教団体」であり、ひかりの輪は、「仏教などの東洋思想や心理学などを含めた思想哲学の学習教室」といえます。

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                                               目 次

第1 両団体の違いの概略

第2 徐々に認められつつある両団体の違い

第3 両団体の違いの詳細

1 会員数

2 経済規模など

3 遵法精神の有無

4  オウム事件の謝罪・反省・賠償

5 思想・教材

 (1)団体の基本的性格
 (2)オウム真理教の教材
 (3)麻原の見方
 (4)オウム事件の見方
 (5)信仰対象
 (6)世界観・基本的な思想

6 組織の透明性・開放性の有無

 (1)行事・教材の公開性
 (2)報道機関・地域住民への対応
 (3)外部監査の受け入れ
 (4)活動の形態
 (5)他宗教・宗派等との交流
 (6)親族との交流

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■第1 両団体の違いの概略

  まず、両団体の違いの概略を簡潔に説明します。


◆ひかりの輪: 思想哲学の学習教室

  ひかりの輪は、いかなる特定の神・教祖・思想も絶対視しておらず、「宗教」「教団」ではなく、「東西の思想哲学の学習教室」です。

  物の豊かさに加え、心の幸福・豊かさ・悟りのために、仏教などの東洋思想や、心理学・自然科学などの東西の叡智を学んでいますが、その学びにおいて、盲信を避け、理性を重視しています。また、入会しなくても学ぶことができます。

  また、ひかりの輪は、麻原・オウム信仰を脱却し、事件を謝罪して、オウム真理教犯罪被害者支援機構(以下「被害者支援機構」と記す)と賠償契約を正式に締結し、定期的な経済報告をしつつ、その実行に努めています。

  そして、上祐代表ら団体の役員が、オウム時代を反省・総括した書籍(①上祐代表の著作一覧スタッフの著作一覧)をすでに多数出版しており、今後もさらに出版する予定です。

  こうした反省・総括は、新聞・雑誌や、テレビの取材・出演や、全国各地での講演・トークショーなどでも語っています。

  さらに、松本サリン事件被害者の河野義行氏らを招いて外部監査委員会を設置しました。活動を定期的に報告し、その監査・指導・助言を受け、広報活動を含め、外部社会との融和に努めています。なお、一部の被害者やご親族の方々と交流しています。

  団体の思想や活動のお知らせは、団体のインターネットサイトや、ネットで所属と実名を明かした指導員が行っており、アレフに関して問題視されている「覆面布教」は行っていません。

   発足以来いまに至るまで、団体の活動で会員が刑事摘発(起訴)されたことは一切なく、さらには、専用のブログを開設するなどして、アレフの洗脳教化などの違法行為の告発・解決に努めています。

  また、団体規模も、専従スタッフ(住み込みの専従会員)は、10名前後とごく小規模です。

  2007年にアレフを脱会し、発足して以来、団体の思想と活動が、オウム時代とは抜本的に変わる中で、専従スタッフの数は、5分の1以下に急減しました。その中には、オウム信仰の崩壊の影響もあって、うつ病を含め、心身を病む者も出ました。

  オウムと違って、大規模な集団居住や親族との交流の禁止などはありません。

  全国5カ所の団体施設・活動場所は、一軒家やマンションであり、その多くが1~2名が居住するばかりです。最大の東京本部教室も7名(専従スタッフのみなら5名。他に住み込みの非専従会員が2名。マンションの一部屋には1~3人)に留まっています(一つだけ残っていた東京の大型施設部分は2014年1月下旬に解約)。
  専従スタッフは、オウムと違って、親族・一般の知人とも、普通に交流し、高齢の親族の介護等のため定期的に実家と往復する者も複数います。 

  専従スタッフの中に、60代が2名(専従スタッフの平均年齢は50歳を超過)、同居の非専従会員を含めて疾患を抱える者が2名おり、団体による生活扶助を必要としています。
  (仮に脱会した場合は、生活保護が必要となると思われ、実際に最近脱会した複数の者が、生活保護を受けています)。

  上記のうち外部に就労している者もおり、その他、団体の教室で思想哲学の学習、ヨーガ・気功等の指導、個人面談、ヒーリングの指導や、事務・経理・広報活動に従事している者が、全国4施設・活動場所(他の1施設は普段は無人)等に散って、合計で10名前後です。

  なお、一般会員を含めても、会員総数は60名前後です。団体は、入会を強調しない方針もあって、発足以来、会員数は増えていません(以上、会員数は2022年4月段階)。ただし、非会員として外から学ぶ人、通う人、ネットの中継講話などを聞く人は、随時入れ替りながら、全体として徐々に増えていると思います。

  総資産も1000万円強程度と小規模で(アレフの40分の1ほど)、総資産の約3分の1にあたる300万円以上の賠償金を毎年支払う契約となっており、2022年4月までに5400万円以上をお支払いしました。


◆アレフ: 盲信・狂信型の強度なカルト宗教団体

  一方、アレフは、麻原を絶対とし、近年ますます麻原回帰し、オウム事件は陰謀であり(オウムの仕業ではない)、自分たちの帰依が麻原の死刑を遅らせるとまで信じてきた、盲信・狂信型の宗教団体であり、強度なカルト団体です。

  オウム事件については、表向きは教団の関与を認めつつも、広報活動はほとんど行なわず、窓口の電話連絡が取れない状況があります(多数のメディアからの情報)。

  その裏側で、事件は陰謀だとする布教(オウム事件はオウムの仕業と見せかけるための何者かによる陰謀であり、オウムは無罪という布教)をしています。

  具体的には、アレフを隠した覆面ヨーガ教室を行い、その中で、輪廻転生を強調し、修行しないと地獄に堕ちることを強調したり、さまざまな陰謀説を説いたりして、オウム事件も陰謀だと主張するなどといった、詐欺的・洗脳的な布教活動を行っています。

  ここ数年の間に、在家信者や出家信者が、布教活動における詐欺・強要や、当局の立入検査を妨害したという嫌疑で、逮捕ないし強制捜査が行われた事例が複数あります(ただし、結果は、処分保留、起訴されるも無罪判決、現在公判中など)。

  2013年には、その施設の中で、公安当局の職員やアレフに反対する弁護士らの複数の写真をナイフで串刺しにしていた事実が発見されました。
 
   団体の規模は、出家者の総数は、定かにはわかりませんが、数百名前後と大規模であり、先の詐欺的教化により、公安調査庁によると、2013年だけでも、数百名の新規信者を獲得し、構成員は、1000名を超え、急増させています(報道による)。

  そして、資産も約10億円に上り(2019年4月の東京地裁判決による事実認定)、さらに、東京の足立区に大型のビル物件を取得し、資金力も急増させています。それに対して足立区は、教団を規制する新たな条例を導入しました。

   こうして、新たな地域問題を起こすほどに、資金が潤沢にもかかわらず、ひかりの輪と違って、被害者支援機構と賠償契約を締結することは拒絶しています。ただし、教団が潰されることを恐れ、教団防衛のために、賠償金ではなく「寄付」をしていますが、その額は、総資産の40分の1ほどと、ごくわずかにとどまっています(寄付ならば、麻原・教団が事件に関与したこと認めたことにならない)。

  そのため、被害者支援機構が、2012年の3月に、アレフを相手取って、不履行となっている賠償金の支払いを求める調停を東京簡裁に申し立てましたが、決裂したため、2019年4月には東京地裁が約10億円の賠償金の支払いをアレフに対して命じる判決を出しています(この東京地裁判決は最高裁によって確定)。

  また、被害者支援機構は、現在は同機構の資産であるオウム真理教の著作物をアレフが無断で使用しているとして、その使用の停止を求めています。この著作権侵害が事実ならば、これは刑事犯罪でもあります。 (※以上のアレフの行動の詳細は「アレフ問題の告発と対策ブログ」参照)

 

■第2 徐々に認められつつある両団体
の違い


  しかしながら、この違いは、依然として、公安当局には十分に認められておらず、昔のイメージをコピーした形で、両団体を同一するかのように扱われている面があります。

  ただし、オウムをよく知る著名なジャーナリスト、国会議員、弁護士、宗教学者、心理学者、識者の方の一部には、すでに両者に違いがあることを理解されている方が出てきているように思います。

  まず、田原総一郎氏(オウム問題に詳しい著名なジャーナリスト)は、上祐と対談し(文化放送「田原総一朗 オフレコ!スペシャル」)、その後のラジオ番組で以下のように述べられました。
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  「(「ひかりの輪」は)宗教じゃない...
    麻原彰晃をいまでも信仰してるアレフの会...は宗教です...
    オウム、麻原を全面的に批判する「ひかりの輪」という、
    これは宗教じゃないんですよ。
    麻原を批判し、オウムを批判し、人間とはいかに生きるべきか(を考えている)。
    どっちかというと哲学に近いのね。ひかりの輪っていうのは。

    (司会:上祐さんは...宗教から抜け出て、そういう集団を作っている
            ...その怖さを身をもって知っているからですかね。)

    よーく知ってる。そこのところを上祐さんに聞いたわけ。」  
    (対談後のインタビュー動画2013.06.21放送
     「田原総一朗のタブーに挑戦! アベノミクスは成功するのか?」より) 
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  その後、上祐代表との対談書籍(『危険な宗教の見分け方』ポプラ社)を発刊され、発刊後、以下の発言をされています。
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  「地下鉄サリン事件のような無茶苦茶な犯罪を犯した
   オウムから抜け出すのに、なぜ7年もかかったのか。
   その苦労と悩みと努力がとてもリアリティーがある。
   (2013年12月13日 田原総一郎氏twitter)
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  オウム時代に対する上祐代表の反省本『オウム事件 17年目の告白』(扶桑社)を検証した有田芳生氏(ジャーナリスト・参議院議員)は、以下のように、上祐代表に大きな変化を感じたと述べています。
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  「僕は読んだ(『オウム事件17年目の告白』のこと)上で
   来ているんで、この17年間ここまで変わったか、
   っていう印象がものすごく強いんですよ。(中略)
   自分の父親とか母親のことについてですね、
   彼が普通なら語らないようなことまで書いているんですよ。
   その心境の変化っていうのは、やはり変化として認めておかなければいけない、
    というふう思うんですよね。(中略)

   (そこまで言って委員会「辛坊たまらん」(読売テレビ)での発言より)
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   『オウム事件 17年目の告白』の検証対談では、以下の発言をされました。
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   「ぜひ上祐氏と話をしてみたいと思ったんです。
    オウム真理教が起こした数々の事件についてだけではなくて、
    上祐さんのご両親の話が書かれていたからです。
    ...自分と両親の話に行き着いたのだとしたら、
   オウムばかりでなく、現代社会におけるカルトの問題、
   若者の内面に潜む根源の問題にまでたどり着いたはずだ
   と思えたんです。(中略)
本書を読み、今日のお話も聞いて、上祐さんや周りの人たちが
大きく脱皮しつつあることはわかりました。
  (『オウム事件 17年目の告白』の「検証対談」より)
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 またツィッターでは以下の発言をされています。 
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   「地下鉄サリン事件などを「内部」からどうみていたか。
     はじめて知ることばかりでした。
     カルト対策としても意味ある告白だと思います。」
    (有田芳生氏twitterより)
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  有田氏と同様にオウム問題で著名な江川紹子氏も、ツィッターで、上祐代表の過去のオウム時代の行為の責任の重さを指摘する一方で、次のように述べています。
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  「現時点の問題という点では、だんまりを決め込み、
   事件への反省のないまま麻原信仰を続け、
   被害者への賠償も放り出して施設を拡充し、
   詐欺的勧誘を続けているアレフの存在の方が、
  (ひかりの輪よりも)遙かに問題は大きいのではないか。
 
  (アレフの)荒木広報の悩んでるふり、考えてるふりに
  ごまかされてはならない。」
  (2012年6月17日)
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  また、カルトやオウム問題に詳しい紀藤正樹弁護士は、『サンデー毎日』(2012年7月1日号)誌上で次のように述べています。
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  「ひかりの輪はアレフから追い出された少数派であり、
   教団というよりサークルに近い。
 
  サリン事件のようなことをやれば、団体として大変なことになる
  と分かっていた幹部連中が追い出された。
 
  サリン事件を体験していない人たちが幹部となったアレフには、
  『事件には何かしらの意味があった』と思っているような信者が残りました。
 
   アレフ信者の、麻原彰晃に対する信仰の度合いは、
   95年以前と同じで、むしろ個人崇拝、帰依度は高まっている。
  昔との違いは、サリンを作るような施設がない点だけです...

    今もアレフが勢力を拡大している事実を
   深刻に受け止めないといけません。」
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  さらに、オウム真理教を研究し、著作もある宗教学者の大田俊寛氏は、月刊誌『atプラス13号』(太田出版)誌上で、上祐と対談した後、次のように述べています。
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  「上祐氏は、元オウム幹部としてはほぼ唯一教団に残り続け、
    分派という形にはなったものの、
    麻原信仰からの脱却の必要性を主唱し、
    オウムとは何だったのかという問いに真摯に向き合い、
    被害者への賠償に積極的に取り組むことを明言している。

    また、明確な方向性を見出せないまま
    麻原信仰に回帰しようとしているAlephの現状について、
    いくつもの重要な警告を発している。(中略)
  
    上祐氏は現在、その立場ゆえに批判や非難を受けることも多いが、
    それはすなわち、氏がオウム事件の責任に応答する主体として、
    誰よりも正面に立ち続けているということを意味するものだろう。
  
    私は少なくともこうした点において、
    現在の上祐氏を評価したいと考える。」
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  認知心理学者の下條信輔氏(カリフォルニア工科大学生物学部教授)も、上祐代表の著作に言及し、
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  「オウム事件関係の類書の中で
   「もっともよく整理され」「もっとも深く突き詰めている」
   と評価が高い。
   ...何と言っても麻原と若い信者たちの心理を、
  内側から分析したのが出色だ。

   ...かねてから抱えていた謎を解く、
  大きなヒントを本書から与えられた。...」
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と述べています(朝日新聞「WEBRONZA」にて)。


  思想家の鈴木邦男氏も、以下の発言をされ、その後、上祐との対談本『終わらないオウム』(鹿砦社)を出版されました。
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  「元オウム真理教幹部の上祐史浩さんに会った。
  『オウム事件 17年目の告白』は力作だ。
  ...麻原との訣別...などについて、実に真摯に語っている。
  ...貴重な本です。じっくり読みました。感動しました。」
同氏サイトにて
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  ロフトグループ社長の平野悠氏は、『危険な宗教の見分け方』について、
以下の発言をされています。
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  「さて上裕〜ひかりの輪はこれからどこへ向かって行くのか、
   全く新たな「輪の思想」を構築出来るのか興味はある。
   私自身も上裕さんとは数度対談し、
   ひかりの輪主催の「聖地巡礼」にも参加したことがあるので、
  今の上裕さんの「立ち位置」は信用していいと思っている。」
  (ブログ「Rooftop」レビュー2013年)
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  その他の各界の識者も、アレフとは大きく違うひかりの輪の活動について、評価の声を寄せてくださるようになっています。

  さらに、被害者支援機構は、2009年7月に、アレフが賠償契約締結を拒否する中で、ひかりの輪とは別個に賠償契約を結び、ひかりの輪とアレフとを区別して扱っています。

  最近の報道機関については、事情を正しく理解し、単純に過去のイメージ・当局の見解をそのまま流すのではなく、ひかりの輪とアレフを区別して報道する記事も徐々に増えてきました。

  また、ひかりの輪を扱った多くの書籍・雑誌出版社が、麻原・オウム信仰を脱却したものとして明確に位置づけています。

   その詳細は、上祐史浩オフィシャルサイトの「書評」「識者・著名人の声」などをご覧下さい。



■第3 両団体の違いの詳細



1 会員数


 ◆ひかりの輪 :入会を強調せず

【会員総数】:約60名

【会員総数の変化】:2007年の発足以来、微減
   ※入会を強調せず、非会員の参加者を歓迎する方針。

【うち専従スタッフ(住み込み会員)の総数】:10名前後

【専従スタッフ総数の変化】:発足以来、約5分の1以下に激減(発足時は56名)
  (※上記の会員数は2022年4月時点)                         

 ◆アレフ : 新規入信が2年間に数百名・激増

【会員総数】:千数百名(公安調査庁発表より推計)

【新しい入会者の数】:2011年 → 205名(公安調査庁発表)、
                            2012年 → 約250名(公安調査庁発表より推計)、
                            2011~2012年の2年間で、計約450名

【出家者総数】:200~300名弱(公安調査庁発表より推計)



2 経済規模など


 ◆ひかりの輪 :1000万円未満

【資産】:1000万円未満(流動資産)

【財務の報告・監査】
  ①外部監査委員会への報告と監査
  ②賠償契約を締結した被害者支援機構への定期的な報告


 ◆アレフ: 約10億円

【資産】:約10億円
   ※2019年4月の東京地裁判決による事実認定。

【財務の報告・監査】 賠償契約を拒否し、財務の報告・監査なし。

 

3 遵法精神の有無


 ◆ひかりの輪 :遵法精神あり

①発足以来、事件の謝罪・反省を深め、団体の活動に関係して会員が起訴されたことはない。
②上記のアレフの違法行為をインターネット(「アレフ問題の告発と対策」)で告発し解決に努めている。


 ◆アレフ :違反・違法の疑いあり

  複数の法令違反・違法行為またはその疑いがある。

①被害者支援機構に対して、賠償契約の不履行を行い、契約更改を拒絶している。同機構の訴えにより東京地裁が2019年4月にアレフに賠償命令(最高裁で確定)。その後も支払いを拒否。

②被害者支援機構に著作権が帰属する元オウム真理教の著作物(※)を無断複製・頒布しているとして、同機構から著作権法違反で訴えられている。同機構の申立てにより、東京簡裁で調停が行われ、同簡裁は両者の引き続きの協議を決定。
  (※)同機構によれば、オウム真理教の著作物の著作権は、賠償のために現在同機構に属する

③その他の法令違反の疑いもある。
   覆面ヨーガ教室による詐欺的・洗脳的な教化
   アレフを隠した覆面ヨーガ教室で、オウム事件の陰謀論を説いて、
   アレフに入会・布施させる詐欺的・洗脳的な教化・勧誘活動
  各地で勧誘された人の苦情があり、ひかりの輪で相談を受けている。

 

4  オウム事件の謝罪・反省・賠償

 
 ◆ひかりの輪 :反省のもと、賠償等を実践

   ①麻原の関与を含め、オウムの関与した事件の反省に基づき、謝罪を繰り返し表明し、一部被害者・親族の方と交流。

   ②2009年に、被害者支援機構と、被害者賠償契約を正式に締結し、履行している。

   ③オウム時代の反省・総括を、団体全体で濃密に行い、発表している。

   ●『オウムの教訓サイト』で公表。

   ●さらに、上祐代表および幹部会員が、一般の出版社から書籍を刊行・協力    

    ・上祐史浩・田原総一郎著 『危険な宗教の見分け方』(ポプラ社)

     ・上祐史浩著 『オウム事件 17年目の告白』(扶桑社 2012)
 
     ・上祐史浩・鈴木邦男等著  『終わらないオウム』(鹿砦社 2012)

 
    ・宗形真紀子著
      『二十歳からの20年間――"オウムの青春"の魔境を超えて』(三五館 2010)


    ・『錯乱の時代を生き抜く思想、未来を切り拓く言葉
             ――鈴木邦男ゼミin西宮 報告集vol.3』(鹿砦社 2014)
       上祐史浩+鈴木邦男(政治活動家)の対談が掲載

     ・『未解決事件 オウム真理教秘録』※上祐史浩のインタビューが掲載
       (文藝春秋社 2012)  〈NHKスペシャル取材班編著〉
     
     ・『思わず聞いてしまいました!!』※上祐史浩の対談が掲載
       〈プチ鹿島・居島一平著〉(スコラマガジン社 2012)
    
    ・『atプラス13』(太田出版 2012)
       上祐史浩+大田俊寛(宗教学者)の対談が掲載


   ・『公安を敗北させた男 国松長官狙撃事件』
     小野義雄著・産経新聞出版2011年
      宗形真紀子のインタビューが掲載。

    ・『オウムを生きて』 (青木由美子編CYZO2010年)
     ひかりの輪の会員2名(スタッフ・会員各1名)のインタビューが掲載

    ・『図説 宗教と事件』 (学習研究社 2009年)
     広末晃敏のインタビューが掲載。

  ④残存するオウム問題(アレフの違法行為・刑の執行)の解決に努めている。


 ◆アレフ: 事件を反省せず、賠償契約を拒絶

   ①事件の反省なし

     (1)一部の信者は、事件は、絶対者の麻原の深い考えによるもので、
         悪とは判断できず、「謝罪・賠償をするのは正しくない」と考え、

     (2)一部の信者は、事件は、麻原が関与を否定しているように、権力
         者の陰謀で、「謝罪・賠償の要求は、本来不当だ」と考えている。

  ②賠償契約の不履行・更改の拒絶

  上記の理由で、賠償契約は不当だが、教団防衛のために(団体が潰されないために)、善意の第三者として一定額の寄付を実行し、機関誌・信者にPRしていたが、2018年以降は、その寄付すら全く行わず、支払いを完全に停止している。

 

5 思想・教材
 

(1)団体の基本的性格


 ◆ひかりの輪 :思想哲学の学習教室

  いかなる特定の神・教祖・思想も絶対視しないため、「宗教」「教団」ではなく、
  仏教や心理学等を含めた東西の思想哲学の学習教室。

  探求の対象に、宗教の思想哲学も含まれるが、「宗教一般の本質ないし、あるべき姿を自己の身上に探求し、理性にとって納得のゆくものとして理解しようとする」とされる「宗教哲学」を探求する。


 ◆アレフ :盲信・狂信型の、強度なカルト宗教団体

  麻原を絶対とし、近年ますます麻原回帰し、オウム事件は陰謀であり(オウムの仕業ではない)、自分たちの帰依が麻原の死刑を遅らせる(遅らせている)とまで信じてきた、盲信・狂信型の宗教団体であり、強度なカルト団体。

 

 (2)オウム真理教の教材

 ◆ひかりの輪: すべて破棄・使用せず

  ①オウム真理教の教材は廃棄し、全く使用していない
   (観察処分の審査・裁判・総括用に必須な一部のみ厳重管理)

  ②ひかりの輪の一元論思想に基づく新たな教材を作成・使用している。


 ◆アレフ : 全面的に使用

  ①オウム真理教の教材を全面的に使用(著作権侵害)

  ②サリン事件以前の教材の復刻も行っている。

(3)麻原の見方


 ◆ひかりの輪 :人格障害・反省できない人物と分析

  カリスマ性はあったが、誇大妄想・被害妄想的な人格障害があり、一連の事件の過ちに至り、反省できなかった人物と分析。
  ※公安調査庁も、
 「ひかりの輪の教義には、外形的には、麻原を崇拝する内容はない」
  と認めている(同庁の観察処分の審議の主張証拠より)。

 ◆アレフ: 神の化身・絶対的存在で帰依の対象
 
  麻原は神の化身・絶対的存在。
  事件にも深遠な意味があると考え、絶対的な帰依の対象とする。


(4)オウム事件の見方


 ◆ひかりの輪: 許されない事件
 
  自らハルマゲドンを起こし、予言された救世主になろうとした麻原の狂気の誇大妄想・被害妄想が引き起こした事件であり、許されない。
  ※公安調査庁も、「ひかりの輪の教義には、外形的には、殺人肯定の危険な内容はない」と認めている(同庁の観察処分の審議の主張・証拠より)。

 ◆アレフ : 麻原の深遠な考え、国家権力の陰謀

  麻原の深遠な考えによるもので、否定できない。ないしは、国家権力の陰謀である。


(5)信仰対象


 ◆ひかりの輪: 特定の信仰対象をもたない

  特定の神・教祖を信奉しない=宗教団体ではない、新しい智恵の学びの場。
  個々人の中の神聖な意識を重視して、外側のものは、それを引き出す象徴で学びの対象と見る。


 ◆アレフ :麻原と、シヴァ大神

  麻原とその本体であるシヴァ大神に絶対的に帰依し、それ以外の人物や神仏は、格下または外道・邪教として否定。

 

(6)世界観・基本的な思想


 ◆ひかりの輪: 一元論

  万物は「輪」のようにつながり一体で、皆等しく尊重すべき。
  (よって、「教団を善、社会を悪」とする善悪二元論を否定)


 ◆アレフ: 善悪二元論

  教団は善業多き魂、社会は悪業多き魂という善悪二元論。
  社会は麻原・教団を弾圧している、という見方。

 

 

6 組織の透明性・開放性の有無


(1)行事・教材の公開性


 ◆ひかりの輪:公開

  主要な行事・教材は、インターネットで生中継・録画公開するなどして、会員以外の人も、どこからでも視聴・購入できる。
 非会員も会場(団体施設)で直接参加できる。

  大学等の研究機関や研究者のフィールドワークや、取材も随時受け付けている。


 ◆アレフ: 秘密主義的

  主要な教材は、会員しか購入できず、秘密主義的である。
  一般人は、最初は、教団施設になかなか入れない。
  ※そもそも、その教材の販売は著作権侵害であり、この問題のためか、最近は教材販売がますます秘密主義的に。

(2)報道機関・地域住民への対応


 ◆ひかりの輪 :対応

  ①広報部が、報道機関の取材依頼に適宜対応、ネットでも情報発信
   
  ②地域住民の、組織的な反対運動がある地域(東京)は、情報提供と
    話し合いの申し入れを継続し、話し合いが実現したケースもあり。

  ③地域住民の方向けに情報発信をするサイトを開設し、
    不安解消に努めている
   (※詳細は「ひかりの輪から、地域の皆さまへ」サイト参照)

 ◆アレフ :拒否や無視

  ①取材依頼を、原則拒否しており(窓口電話がつながらないと多数の報道機関からの苦情あり)、コメントの発信も稀である。

  ②地域住民からの働きかけは、基本的に無視している。



(3)外部監査の受け入れ


 ◆ひかりの輪: ある

  2011年末、外部監査委員会を、サリン事件被害者の河野義行氏や大学教授などを招いて設置(河野氏は任期満了後辞任、その後、元公安調査官が就任)。

  ①定期的に活動内容を文書・会議で報告し、助言・指導を受け、

  ②各施設で、講話会などの活動や、施設設備の監査を受け、

  ③自己反省法や伝統宗教との交流などの精神的な指導も受けている。
   また、財務に関しては、外部監査委員会に加え、被害者支援機構にも定期的に報告している。


 ◆アレフ :ない

  自主的な外部監査制度などは一切ない。



(4)活動の形態


 ◆ひかりの輪 :公開型

  団体の公式サイトや、所属と実名を明かした指導員が行っている。


 ◆アレフ :覆面の活動あり

  アレフを隠した覆面ヨーガ教室を幹部信者と一般信者が行っている。
  その中で、オウム事件を陰謀とする洗脳的教化が行われている。



(5)他宗教・宗派等との交流


 ◆ひかりの輪 :あり・学習実践

  ①ひかりの輪外部監査委員である、伝統宗教の宗教家の
     指導を受けて、修験道を実施

  ②ひかりの輪外部監査委員である大学教授の
     指導を受けて、自己反省法・内観を実施。

  ③聖地巡りの機会等を通じて、正式参拝や祈祷を受ける
    などして、他の宗教・宗派から学び、交流。


 ◆アレフ :なし・排斥

  自教団の教えのみを絶対視するため、他の宗教・宗派は「邪教・外道」として排斥。



(6)親族との交流


 ◆ひかりの輪 :あり


  ①両親をはじめとする親族などに感謝する、自己反省法・内観を実施。

  ②親族との交流に全く規制はなく、通常の交流をしている。
    専従スタッフのうち親の介護のために、実家に定期的に通っている者もいる。


 ◆アレフ :強く規制

  親族は修行の邪魔、とする教義のもと、特に出家者は親族との交流を強く規制している。

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