【出羽三山1】東北・出羽三山での、はじめての修験道体験
◎はじめての出羽三山巡礼
この夏、7月30日~31日に、ひかりの輪では、はじめての東北山形の出羽三山への聖地巡礼を行いました。
二ヶ月ほど前にさかのぼり、レポートしたいと思います。
東日本大震災では、宮城野区にあるひかりの輪の仙台支部教室も被災し、7月までに仙台の講話会が、2回連続で中止となっていました。
そこで、東北の会員の方への励ましになればと、そして直接的ではなくても少しでも被災された東北地方への応援になればと考え、7月の巡礼は、東北の会員の方とともに行うはじめての出羽三山への巡礼となりました。
出羽三山を、現地の山伏の方に先達していただき、宿坊や、聖山の神社仏閣の要所要所で、震災被害の早期回復のお祈りを行いながら巡礼させていただきました。
その中で、出羽三山の一つの湯殿山で、二日連続、三回ほど鮮明な虹を見るという幸運にも恵まれました。
それは小雨の降る中で出た虹で、温かく柔らかな、仏の慈悲の涙=慈雨を思わせるようなものでした。
それはまるで、東北の苦しみを癒さんとする仏の智慧と慈雨のように感じられました。
お祈りの形式も、ひかりの輪の形式ではなく、現地の山伏の方に先達していただき、みなで白装束を身につけ、羽黒山の修験道形式でさせていただいたことも、たいへんありがたい、はじめての体験となりました。
◎出羽三山と修験道
さて、出羽三山は、月山・羽黒山・湯殿山の総称で、山形県に位置するとびきりの聖地です。
東国33国の総鎮守として、日本では、九州の英彦山、熊野三山と並び称された伝統を持っています。
そして、いま現在も、羽黒山修験道の山伏の修行の地として、多くの修験者、参拝者を集める生きた聖地です。
高速道路を降りると、山形県庄内地方の美しく豊かな田園風景が広がっています。
羽黒山に目指して進んでいくと、出羽三山神社の入り口の大鳥居がありました。
大鳥居をくぐると、羽黒山の参道ぞいにたくさんの宿坊が軒を並べています。
そして集合場所の宿坊の一つに向かいました。
羽黒山の修験道では、日々大自然の神仏に祈りを捧げて生きる「山伏」と呼ばれる修験者が参拝者の宿泊所として宿坊を営んでいらっしゃり、出羽三山に先達し、案内してくださるのです。
簡単な形式ではあるのですが、体験修行ということで、まずは白装束に着替えました。
今回は本格的な装束などすべてを準備することは難しかったため、略式の白い服装で参加させていただきました。
白装束は、死に装束です。
羽黒山の修験道では、白い死に装束を身につけ、一度死んで、御山に入って修行し、生まれ変わっていくのです。
死と再生です。
頭には、白いさらしの宝冠をかぶります。
これは大日如来の化身という印だと教えていただきました。
首からは、注連(しめ)をかけます。
そして、勤行です。
勤行では、山伏の方の先達のもとで、二礼二拍手一礼、祝詞、般若心経、三語拝詞、三山拝詞などの祈りをさせていただきました。
早朝の勤行で肝引き締まり、いよいよ羽黒山へ向かいます。
「【出羽三山2】山頂から泉の湧く山・羽黒山 」に続く
2011年7月30日 実施