【4月4日宗像五社1】古代の水の神を祀る、宗像大社・辺津宮へ
◎宗像大社
4月4日に、福岡県にて、九州地方ではじめての聖地巡礼を行いました。
しばらく前に、福岡にはひかりの輪の教室ができ、近辺の方々と、初の聖地巡礼を行うことになったのです。
教室から車で30分ほどのところに、宗像大社という九州有数の古社があります。
北九州の宗像は、日本地図で見れば一目瞭然なのですが、古来、大陸との交易、海の道の要所であり、水の神への祈り、国家鎮護の祈り、航海の安全の祈りが捧げられてきた聖地です。
この社は、全国に8500余社ほどあるといわれる宗像大神を祀る神社の総本宮です。
宗像大社は、宗像三女神をお祀りする三つの宮からなります。
玄界灘の沖合60キロに位置する沖ノ島の宗像大社・沖津宮(おきつみや)、沖合10キロの筑前大島に位置する宗像大社・中津宮(なかつみや)、玄海町の宗像大社・辺津宮(へつみや)の三宮を総称して宗像大社と呼びます。
特に沖ノ島は、300点もの国宝や12万点にのぼる神宝は、古代厳かな祭が齋行されていた事実を物語っており、その内容や規模の大きさから『海の正倉院』と呼ばれ、現在でも古代の風習が守り続けられている貴重な神の島といわれています。
宗像三女神とは、『古事記』の中で、天照大神が須佐之男命の剣をかみ砕いてはき出した息から生まれたとされる三柱の女神で、水の神です。
沖津宮には田心姫神(たごりひめのかみ)、中津宮には湍津姫神(たぎつひめのかみ)、辺津宮には市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)を祀っています。
市杵島姫神は、弁財天と習合して、水の神として弁財天社にお祀りされているのを、ひかりの輪ではいろいろな聖地で参拝してきたので、ご縁を感じる女神です。
◎宗像大社・辺津宮の参拝
はじめてお会いする一般の方々と、まずは皆さんで自己紹介のご挨拶をし、宗像市田島に位置する、宗像大社・辺津宮を参拝しました。
鳥居をくぐり、心字池にかかる太鼓橋を通り、手水を取り、参拝していきます。
この社は、女神を思わせる波動に満ちていて、溶けて吸収されてしまうような、たいへん優しい空間でした。
※鳥居
※心字池
※神門
※本殿
二礼二拍手で、市杵島姫神に参拝させていただきました。
そして、奥にある高宮斎場へと向かいます。
入口を入ると、木々に囲まれた、気持ちの良い神秘的な雰囲気の小道が続いています。
途中、「ご神木 相生の樫」があります。
※ご神木 相生の樫
階段の下には、以下の看板が建てられていました。
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高宮(たかみや)
宗像大神御降臨の地と言はれています。社殿がいまだ創建されない悠遠のいにしえ この地で祭祀が行なわれ敬虔な祈りが捧げられたのであります
現在でも一日、十五日の月次祭(つきなみさい)をはじめ春秋の大祭には本殿に先がけてお祭りが斎行されており全国でも数少い神籬(ひもろぎ)、磐境(いわさか)の古代祭場であります。
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途中、梅の花の合間から、玄界灘を望むことができました。
※玄界灘
高宮斎場は、とても素晴らしい聖地でした。
何もないところに、神を招くための依り代となる樹があり、その前に台が置いてあるだけの、古代の雰囲気を放っています。
そこをうまい具合に木々が優しく覆っていて、風に木々がさわさわと揺れ、本当に自然に宿る神が降臨されるような気持ちがしてくるような場所でした。
※高宮斎場
※高宮斎場前の高台
皆で参拝すると、一時、風の音がぴたっと止んで、静寂に包まれた瞬間が現れました。
そこでしばし祈り、沖津美宮、中津宮の御分霊をお祀りする第二宮と第三宮を参拝しました。
伊勢神宮と似ていると思ったら、伊勢神宮の第60回御遷宮古材によって再建された、唯一神明造の社殿ということでした。
※第二宮
※第三宮
そして、「海の正倉院」と呼ばれる沖ノ島の国宝が展示されている神宝館を拝観し、皆で古代祭祀の様子や、国宝の数々、宗像大社の歴史などを学ばせていただきました。
中でも、女人禁制で通常はたった一人の神職の方がご神事を行っている貴重な沖ノ島のビデオを見ることができ、沖ノ島の神聖さを再確認したのでした。
次は、弘法大師空海が、唐から密教をお持ち帰りになり、日本ではじめて鎮護国家の根本道場として創建され、宗像大社の神宮寺として栄えた鎮国寺へと向かいます。
( 【4月4日宗像五社2】鎮護国家の根本道場・宗像五社を巡る に続く )