2019年12月21日(土) 金沢八景――鎌倉時代からの風光明媚な信仰の地を巡る旅
ひかりの輪では、12月21日(土)に、「金沢八景--鎌倉時代からの風光明媚な信仰の地を巡る旅」と題して、神奈川県の金沢八景への聖地巡りと、横浜教室での上祐代表のセミナーを行いますので、ご案内します。
●金沢八景
この地は、かつて風光明媚な入り江で、その光景が千変万化であったことから、鎌倉時代以降、明治に至るまでの間、多くの人々の心の安らぎの場となってきました。
江戸時代に来日した明の禅僧が、その優れた光景を見て、自らの故郷の「瀟湘八景」と似ているとして漢詩に詠んだことから、多くの人に知られるようになり、「金沢八景」と呼ばれていくようになりました。
現在では、明治以降の開発が進んだため、かつての風景をそのまま望むことはできませんが、一部にその名残を残す光景が広がっています。
また、この地は、鎌倉時代以降、海路の要所・交通の要衝として重視されたことから、由緒ある神社や寺院が集まる信仰の場ともなってきました。
以下は、江戸時代の浮世絵師・歌川広重によって描かれた金沢八景の風景画です(京浜急行・金沢八景駅に掲示されているもの)。
●称名寺
称名寺は、北条実時(1224年~1276年:鎌倉幕府8代執権・北条時宗を補佐した幕府の最高幹部)が開基したもので、真言律宗の寺院です。ご本尊は弥勒菩薩。
実時を実質的な始祖とする金沢北条氏一族の菩提寺として鎌倉時代を通じて発展したものの、鎌倉幕府滅亡とともに金沢北条氏も滅び、衰退しました。しかし、江戸時代から、大幅な復興が実現し、現存する建物が作られたということです。
境内には、浄土式庭園(極楽浄土の世界の再現を意図した庭園)が広がっています。
平成時代の天皇・皇后両陛下も、2005年に称名寺をご訪問になっています。
以下は、広重の風景画に描かれた「称名晩鐘(しょうみょう の ばんしょう)」です。称名寺から聞こえてくる鐘の音に対して、海上から手を合わせる人が描かれています。
なお、このすぐ近くには、北条実時が多数の書籍を収集して収めていた、日本最古の武家文庫といわれる「金沢文庫」があります。信仰のみならず、高度な文化の中心地であったこともわかります。
●海の公園
称名寺からしばらく歩くと、約1キロの美しい砂浜が広がる「海の公園」に出ることができます。かつて多くの人が愛でた海を眺めながら、白波が打ち寄せる砂浜を歩いて、次の野島公園に向かいます。
●野島公園
野島公園の丘の頂上には、展望台が設けられています(海抜57m)。
展望台は周囲360度の視界が広がっており、上記の称名寺や「海の公園」、八景島、さらには三浦半島の観音崎、富士山、房総半島を望むことができ、意識が広がります。
下の写真の中心部分が、観音崎。
●明治憲法草創の地
この地は、明治時代も多くの人に愛された地であることから、初代内閣総理大臣の伊藤博文も別荘を設け、明治政府の要人が集まって、明治憲法(大日本帝国憲法)を起草した場所としても知られています。
以下は、伊藤博文の別荘と「憲法草創の碑」です。
●平潟湾を望む遊歩道
平潟湾沿いに設けられた遊歩道を、潮の香りを感じながら、歩いていきます。
●琵琶島神社
平潟湾に突き出る形で築かれた小島の上に鎮座する琵琶島神社は、下記の瀬戸神社の境内に属する神社です。
ご祭神は、水の神である市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)。
鎌倉幕府初代将軍・源頼朝の正室・北条政子が、琵琶湖の竹生島弁才天を勧請してお祀りしたことに始まるということです。
●瀬戸神社
1180年、源頼朝が、伊豆で挙兵した際に加護をもらった伊豆三島明神をこの地に勧請し、社殿を建立したのが、瀬戸神社の始まりとされています。
古代、この一帯は入り江となっており、この付近の水路は罪穢を流し去る神聖な場所として、海神が祀られるようになっていたそうです。
ご祭神は、主神が大山祇神(おおやまづみのかみ)で、他に配神として須佐之男命、菅原道真公など11柱です。
瀬戸神社付近からは、歌川広重が描いた「瀬戸秋月」の名残を感じさせる光景を望むことができます。
以上、東京からもほど近く、鎌倉時代以降、多くの人に愛された風光明媚な信仰の地を、皆さんと一緒に歩めればと思います。
●同日夕から横浜教室でのセミナー
なお、この聖地巡りの後は、現地(最寄駅・京浜急行の金沢八景駅)から東京・横浜方面に向かって電車を使って約30分の場所にある横浜教室において、18時30分から、上祐代表のセミナーがありますので、是非あわせてご参加下さい。
■参加料金
7000円
(※心身障碍者・経済上の理由等がおありの方には、別コースや割引料金の用意がありますので、ご相談ください)
■行程
京浜急行の金沢文庫駅に集合し、各訪問地を徒歩で回り、京浜急行の金沢八景駅で解散となります。
■当日ご自身でお支払いいただく費用
現地までの交通費(電車等)及び食事代は、ご自身で各業者に直接お支払いいただきます。
■ご注意
一般の方も参加できますが、目的にご注意ください。
ひかりの輪の聖地めぐりは、会員ではなく、一般の方も参加できますが、単純に神社仏閣等などを参拝する旅行ではなく、ひかりの輪の思想に関連付けながら、様々な学習をすることが目的ですので、一般の旅行業者と同じような目的でのご利用はお控えください。
■お問い合わせ
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