第320回『皆が悟る社会が来る!科学技術が生み出す未来の人類の革新』(2017年3月12日 福岡 90min)
(2017年3月12日)
1.未来の科学技術は人類社会を一変させる
人工知能・サイボーグ技術・仮想現実技術・医療長寿技術・高速体験技術などの加速度的な発展は、人類すべてが悟る環境条件を作り出す可能性が高い。
未来の人工知能やサイボーグの技術は、自在になりたい自分になることが可能となる。今現在の人たちが一喜一憂する、学力・財力・体力・容姿などに関する自他の比較・競争・自己実現を全く無意味なものとする。 仮想体験技術や高速体験技術は、自分の思いのままの人生の仮想体験を一夜のうちにしてしまうことを可能とする。さらに遺伝子工学やクローン・サイボーグ技術は、不死の可能性さえ人類に与える。
2.皆が悟る社会が来る:価値観が一変する
こうしていわゆる我欲を満たしきった人類に残される唯一の幸福感は、「心の幸福=愛による幸福」ではないか。それは、心・意識がない人工知能が与えることはできない人類の聖域。言い換えれば、静まった大きな心(「慈悲の心」)の体得であり、それこそが真の幸福と気づいた悟りの「智慧」である。人工知能・機械にはない、人類独自の知性であり、幸福であり、その価値ではないか。
3.仏教や占星学の予見もある
仏教の予言に、今後人類の寿命が8万歳になる時に、人類すべてが悟りの境地に至る時代が来ると言う。その導き手が弥勒菩薩という未来仏である。また、占星学の思想では、2000年ほどの続いたこれまでの「魚座の時代」が間もなく終わり、次の2000年間の「水がめ座の時代」がやってきて、その時代は、科学・理性・平等性が、非常に高くなる理想社会という。 これらは、様々な科学技術の加速度的な進歩で、寿命を含めた人類の革命的な進歩が実現する中で、全ての人に、自他の比較・競争が無意味となり(その意味で平等性が実現し)、心の幸福こそが、個々人の最大の関心事になる時代を予見しているのではないか。
4.仏陀の教えと関連して
仏陀は、あらゆるものは無常と説いた(諸行無常)。各時代で良いとされて人が求めるものは、一時的な流行に過ぎない面がある。500年前は、力優位の戦国時代、300年前は、身分第一の徳川・武士の時代、100年前は、神の国日本・特攻隊が善の時代、今は、お金優位の資本主義の時代。そして、100年後、500年後の価値観は大きく変わっているはず。未来社会から見れば、現代人の様々な競争は「幼稚な子供の遊び」に等しくて誰も関心を持たないかもしれない。
大乗仏教の教えは、人は皆、未来に仏陀になる可能性があると説き、全ての人々=人類を尊重する。仮に、全ての人が悟りに向かう未来社会が来るならば、今の人類社会は、「未来の仏の社会の先祖」である。仮に我々が未来社会に生まれていれば、皆が悟ることができるのであれば、人は皆、悟る潜在的な能力を持った尊い存在ということになる。これは、人類愛=博愛・大慈悲の源になるのでは。