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上祐史浩・一般向け講義【2016】

第287回『悟りの道程と、それを加速するヨーガ行法』(2016年6月12日 大阪 51min)
(2016年6月13日)

1.悟りの状態とその道程とは

悟りとは、物事をありのままに感じる状態であり、実際には安定した広く暖かい心の状態。それを阻むのが「無智」であり、自他(の幸福)を誤って区別し、自己だけを愛するために(自我執着)、様々な苦しみが生じる。

仏教・ヨーガの悟りの道程としては、悟りの道程は、初期仏教の「八正道」や「三学」、大乗仏教の「六つの完成」、ヨーガ根本経典の「八階梯」などがある。

これらにおいて、正しい考え方を学び、無智=間違った考え方と連動する悪い行動習慣=悪行を減らし(戒律)、良い行動習慣を増やし、瞑想して心を静めて、悟るという点は共通している。

2.「気」を扱うヨーガによる悟りの加速

しかし、ヨーガないし仏教の密教の一部では、上記の教学・戒律・瞑想に加え、体内の目に見えない気(エネルギー)の流れをコントロールすることが悟りの重要な奥儀である。

気の流れは心と一体不可分のため、特殊な身体行法で、体内の気をコントロールすれば、心をコントロールできるという重要な事実がある。これを活用すると、悟りのスピード、悟りの実感=至福感が、相当に増大するし、付随的にではあるが、霊的な体験も起こる。

なお、この修行法は、特に先進国では輸入されてから、100年もたっておらず、日が浅い。

 

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