第420回『現代人の幸福の鍵である心の制御とその方法とは』(2019年9月1日 東京 69min)
(2019年9月26日)
1.現代人の幸福は、心の制御
(1)現代社会は、物質的・経済的な豊かさや便利さを高めてきたが、様々な意識調査によると、それによっては、これ以上の幸福はもはや得ることができないことが明らかになっている。
絶えず自と他の比較することによる卑屈・コンプレックス・抑鬱感、寂しさ・孤独感、他への嫌悪・怒り、将来への不安、不健全な対象への依存・中毒など、物質的に豊かで便利な社会の中で、多くの人が、自分のバランを失った心をコントロールできずに苦しんでいる。
(2)また、心の安定は、知性・健康長寿・良い人間関係といった、人間が幸福になるための他の条件と深い関係あって、幸福の鍵である。心の不安定は知性を損ない、ストレスは様々な病気の原因となり、人間関係を傷つける原因となる。
2.心のコントロールの智恵
(1)仏教・ヨーガは、心のコントロールを行う智恵である。
ヨーガとは、心のコントロールのこと。
瞑想とは、心の安定のための修習である。
(2)心は、無意識の脳活動が司っているので、制御しにくい。
無意識とは、自分の中のもう一人の他人のようなもの。
仏陀は、心は、私ではないと説いた。(無我)
(3)心の制御には、無意識の制御が必要である。
瞑想とは無意識を制御する方法である。
(4)無意識を制御する鍵の一つは「習慣」である。
瞑想とは心の安定のための良い習慣とも言える。
(5)体の使い方を制御して、心・無意識を制御するヨーガ。
姿勢、筋肉の緊緩、呼吸の仕方、発声、表情、歩き方。
こうして、意識的にも、無意識的にも行う体の動きが、
意識によって、無意識を制御するポイントとなる。