第389回『自我意識と悟りの意識、循環の中の上昇期の思想』(2018年11月25日東京 62min)
(2018年12月 3日)
1.自我意識と悟りの意識
(1)自我意識の特徴
自己中心の狭い心・目先の利益中心の短期的視点
自と他、苦と楽の区別が強い。
貪りと怒りで、不安定で不平等な心
(2)悟りの意識(宇宙意識)の特徴
他者万物を包む広い心・無常を認識する長期的視点
自と他の繋がり、苦楽が表裏と理解する智恵(智慧)
万物に平静・平等な広い意識
(3)宇宙意識の恩恵
①苦に強く安定した心:多くの他者の苦を理解する広い心
②広い心による精神的・生理的な幸福・心地良さ(内的歓喜も)
③健康・長寿:低ストレス・良い気の流れ・折れぬ前向きな心
④良い人間関係:奪い合わずに分かち合う行動
⑤人生の重要な目的を実現する(奪わずとも自ずと他者に勝る)
2.終末思想と循環上昇思想:宗教の未来観
(1)1990年代:終末思想の流行
①終末思想:人類は最終戦争・最後の審判で週末に向かう
②オウム真理教、IS・アルカイダ、ブランチダビディアン、
キリスト教保守主義・イスラム原理主義
(2)今後の未来観の可能性:循環の中の上昇期の思想
①インド思想(ヒンズー教・仏教)が説く循環論的な宇宙観
宇宙は生成と消滅、人類は上昇と下降を繰り返す。
②当面の人類は上昇期とするインドの宗教者の思想
1.釈迦牟尼:寿命が伸び、多くの人が悟る弥勒仏の時代へ
2.ヨーガ行者:今後は上昇期で科学技術と精神性が向上。
(3)ニューエージ思想・占星学が説く循環の中の上昇期
①水瓶座の新時代=ニューエージ・ムーブメント
占星学が説く天宮十二星座を巡る人類文明の循環の思想。
今後は魚座の時代から水瓶座の新時代へ移行して上昇期へ。
②水瓶座・土星の時代:水=水平・平等の時代
土星の象意の長寿・科学・安定・平等=民主主義が特徴
→仏教の弥勒仏の予言と同じ水瓶が象徴の長寿の時代を予見。
③魚座・木星の時代:母子の魚=近親者の対立の時代
木星の象意は、宗教、外国、拡大:世界宗教の登場と対立
(4)現状の時代分析:上昇期を予感させる諸要素
①終末思想の衰退:最終戦争・第三次世界大戦の危機は減退
核戦争・大国間戦争の危機よりも、経済貿易戦争の危機へ
②長寿社会の到来と高齢者の2極化
1.老化防止の医療革命の始まり
2.長寿だが不幸な高齢者:鬱・認知症・自殺・感情暴走
3.一部の高齢者に悟りの境地の広がり:老年的超越の新現象