第241回『不安は欲求を和らげることで弱まる』(2015年4月26日 大阪 53min)
(2015年5月20日)
1.不安と欲求を和らげる
欲求は大きければよいというものではない。実現できない場合に不安が大きくなる。不安が全て悪いのではなく、不安とそれを生じさせる欲求を管理することが大切。不安が強くなったとき、必要のないことまで欲張っているのではないかと内省してみることが必要。
2.「腹八分目の精神」
欲を持ちすぎると目的達成には逆効果。逆に、80%を求めるつもりで心を静めると90%以上の達成が得られる。無心・無我の境地はその延長にあ り、その状態の時が最もうまくいく。
3.慈悲の心でとらわれを弱める
物理的な生存欲求が満たされている日本では、際限のない過剰な承認欲求が苦しみを生んでいる。欲求は満足されてもすぐに慣れてさらに求めるように なり、感覚や身体の衰えとともに満足すら感じることができなくなる(尻すぼみ)。これに対して慈悲の心は、心、身体、人間関係などすべてにおいて 良い影響を与え、心を成長させることで年齢とともにますます大きく幸福を得ることができる(尻上がり)。時間と空間の双方において広い視点を持つ ことが、幸福を得るためには必要である。