第289回『英国EU離脱:自国中心主義と戦争の歴史を繰り返さないための人類の幸福感の革新とは』(2016年6月26日 東京 63min)
(2016年6月27日)
世界的な低成長を背景に、英国EU離脱・トランプ旋風など、欧米に自国中心主義が席巻し始めた。その先に懸念される、排他主義・保護貿易・国際協力の弱体化は、100年ほど前に、二つの大戦を招いた要因でもある。
この背景には、低成長時代に悪化する貧富の格差・失業・貧困の問題があり、加えて、欧米には移民の問題、移民問題がない日本では人口減少・財政赤字の問題がある。しかし、その本質と言えば、人類の都市文明発祥依頼5000年続いてきたの富の奪い合いと、それによる優越感へのあくなき欲求である。
政治制度としては、経済がグローバル化したならば、貧富格差・失業・貧困社会福祉もグローバル化しなければ社会の安定はなく、世界連邦政府の必要性を説き始めた有識者がいる。
しかし、これを人の心の問題として考えれば、富の分かち合いが善だと言われても、依然として人の心・体・生理は、奪い勝ことを喜びと感じ、その欲求に負けてしまうということだ。だとすれば、人類は、滅亡の瀬戸際まで行かなければ、分かち合いに転じないのか、果たして間に合うのかという懸念さえ出てくる。
しかし、まだ可能性の段階であるが、奪い合いではなく、分かち合いこそを喜びと感じるように、人間の心・体・生理を革新する智恵・技術がヨーガ・仏教の東洋思想には眠っている。「エネルギーのヨーガ」がもたらす人類の革新の可能性である。